アリス九號.は製作期間を1年かけてアルバム『Grace 』を完成させた。
途中経過でアー写やアルバム曲の1部を発表されたとき、キラキラのイメージのアリス九號.とは全く正反対のダークな雰囲気で正直驚いた。
だが、完成したアルバムを聴いてみると、今のアリス九號.だからこそ表現できる最高な音が詰まっていた。
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Contents
🎧️こんな人におすすめ
①90年代の音楽が大好きな方
②キラキラしたアリス九號.しか知らない方
③誰かに手を差しのべてもらいたい方
🎧️アリス九號.『Grace 』収録曲
1.Living Dead
2.Funeral
3.Moon dance
4.Exodus :
5.Envy
6.界
7.Answer
8.Roar
9.Farewell Flowers
10.Grace
🎧️アリス九號.『Grace 』おすすめポイント
懐かしい90年代のダークなロックサウンド
アリス九號.といえば、ポップで明るい曲が多いというイメージがあるだろう。
しかし、今作は夜の風景を思い浮かべるようなダークなサウンドが揃っている。
なぜなら、今回アリス九號.のメンバーが影響受けた90年代のバンドのリスペクトを込めたからだ。
アルバム制作途中で公開された『Funeral 』
ここまで白黒しかない映像をアリス九號.では見たことなかったので意外という印象だったが、ダークな曲が苦手な私もこの曲だったらありだなと思わせてくれた1曲。
サウンドのクォリティが高くて90年代に活躍した先輩たちの音を継承して、かつ“アリス九號.流ダークサウンド”という名詞を作り上げたと思う。
アリス九號.のイメージにないものをいい意味で払拭できたのではないかな。
ポップなアリス九號.しか知らない人、90年代のダークなヴィジュアル系が好きだった人には、新しくて懐かしく感じると思うのでぜひ聴いてほしい。
新たな音楽づくり
ダークなサウンドを揃えたアルバム自体アリス九號.の新たな試みだが、ほかにもロック界で聴くとは思わなかったものが投入された。
それは“お経”である。
『界』という曲の冒頭にお経が入れられてる。
メインコンポーザーのベースの沙我が昨年実際に厄除けをした際にお経を聞いて「曲に入れたらカッコいいんじゃないか」と思って入れたそう。
お経と聞くと怖い曲だと想像してしまうかもしれないが、怖い曲で終わらせないところがアリス九號.流。
暗い世界に閉じ込もっているところからサビにくると広大な草原の中にいるような開けた雰囲気に変化する。
異なるものを組み合わせて綺麗に1曲にまとめられてすごいと思った。
暗闇の中の一筋の光を感じさせる
いつもよりダークなサウンドが揃っているアルバムだが、不思議と暗いイメージはない。
なぜならば、暗い世界でも光、希望があることを教えてくれているからだと思う。
アリス九號.は元々月や星をモチーフにした曲が多いバンドだが今作の曲の歌詞では、月や星が暗い世界の中に輝く光のように使われている。
暗い世界の中のにも光があるんだとより思わされた。
切ない曲のようで光を忘れさせないところがアリス九號.らしい。
『Farewell Flowers 』では
別れの詩よ 光を拾い集めて 思い出を飾ろう
霞む色
まどろむ朝は何一つと残さない 僕らが愛した 記憶以外は
ーどうか笑顔で また巡り合おう
と歌っている。
別れの詩と言っているが、本当の別れではなく、また会えるという確信を持たせてくれてるような前向きな気持ちにさせてくれるなと思った。
ダークなサウンドが揃う中、アルバム最後の曲『Grace 』はアリス九號.王道のキラキラしたロックサウンド。
聴いてるリスナーに寄り添い、未来へと連れていってくれるような曲だ。
人は失敗するけれど 誰も君を否定できない
空想を現実に変えて 未来をかみ千切れ
私はこの歌詞が特に好きで前に進む勇気をもらってる。
暗い世界から光に導いてくれる曲が揃ってるアルバムに仕上がったようだった。
🎧️まとめ
『Grace 』というアルバムは、アリス九號.のイメージにないダークの世界に挑戦しつつ、アリス九號.らしいキラキラした光も一緒に散りばめられた作品だ。
明と暗、反するものを一緒に表現できるようになったアリス九號.はより最強になったと思う。
今、明るくないところにいると思っているあなたにとって『Grace 』というアルバムは、希望の光になるかもしれない。