私たちに生きる上で大切な心意気を教えてくれてる有名作品『論語』
私は中学のとき論語を説いた孔子の言葉に感銘を受け、勇気をもらえた。
孔子はどうしてこんなすてきな考えを持っているだろう?
そんな疑問を解き、分かりやすく学べる1冊に出会うことができた。
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Contents
📖こんな人におすすめ
久しぶりに古典作品に触れたい方
孔子の言葉に感銘を受けたことがある方
歴史が好きな方
📖『ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 論語』内容紹介
今作は論語の作者である孔子の生涯を前半に描き、後半は論語に書かれている言葉をいくつかピックアップしている。
どちらも今作の作者・加地氏が原文とともに分かりやすく解説。
“こちらは現代訳より原文のまま読む方が胸に響く”など、初めて読む人が楽しめるような解説が書かれている。
原文+訳と一緒に孔子が考えてたことや推測、漢字の意味などを教えてくれているので論語の書いてあったことだけでなく孔子の生きた時代についても学べる1冊。
📖『ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 論語おすすめポイント
孔子が言いたかったのは道徳のことだけではない!?
今作で孔子は道徳と知識の両立することの大切さを説いていることを事あるごとに書かれている。
実は渋沢栄一の『論語と算盤』で“道徳(論語)と利益(算盤)の両立”を説いていると聞いていたので、論語で道徳のことだけを説いているのではないことを初めて知った。
孔子は道徳を重きにおいていただけで詩と書といった知識と道徳の両方身に付けることが大切と伝えていたのだ。
孔子はこんな言葉を残している。
老先生(孔子)の教え。知識や情報をたくさん得ても思考しなければ、どう生かせばいいのか分からない。逆に思考するばかりで知識や情報がなければ(一方的になり)、独善的になってしまう。【バランスがとれていることが必要である。】
“バランスがとれている”
私が大人になって大事なことだと気づかされたことだ。
偏った考えは時に自分もまわりのことも苦しめてしまうと感じたことが度々あったからである。
孔子が道徳に偏った人間ではないことを知れて嬉しかった。
今作で孔子はまさに中庸を大切にし、バランスをとれた人格者であることを実感する瞬間は何度もあるだろう。
実は波乱万丈だった孔子の生涯
論語以外にも孔子がどのように生きてきたのか知れたこともこの本を読んでいて大きな収穫だった。
孔子は恵まれた人生だったかというとそうではない。
結婚は1度しているが、離婚し、子供とも別れたり、旅の途中もトラブルが起きたり、目標にしていたことも達成できなかったこともある。
それでも孔子はツイていないと嘆くどころか、そんな時間も自分にとって大事な時期と考え耐えてきたそうだ。
名を残した人は才能があり、トントン拍子に物事が進んでいってると思われがちだが、そうではない。
孔子も不遇の時期があったからこそ、自分を高めようと努力し、言葉にも説得力が出ただろうし、感謝の気持ちを忘れない人格を身に付けられたのだと思う。
孔子のような偉人の逆境に対する心持ちはとても参考になったし、勇気をもらえた。
感銘を受ける名言たち
こちらでは今作より特に印象に残った孔子の名言を紹介しよう。現代訳の方で紹介する。
改めてはっとさせられた言葉がいくつかあった。
子貢(孔子の弟子)が質問した。「生涯、行うべきものを、一文字で表せましょうか」と。老先生はお答えになられた。「それは〈恕(じょ・思いやりのこと)〉だな。自分が他人から受けたくないことは、他人にしないことだと。」
老先生の教え。[他人はいざ知らず、]この私は、生まれついたときから、ものの道理や知識がわかっていた人間ではない。古典・古制・古道が好きであり、それをすぐ学ぶことを実践し、ものの道理を求めた人間である。
子貢のことば。教養人の過ちは、日食や月食の姿のようにはっきりしており、隠したりしない。過てば人々はみな知っている。しかし、すぐ改めるので、人々はみな[侮るどころか]かえって尊敬する。
孔子の言葉を読んで彼はどんなにみんなに慕われても初心の心を忘れず皆平等に思いやりを持って接していた
のだろうなと思った。
私も昔、早くして出世した上司に出会ったことあるが、どんな立場の人からも「すごいね、このやり方教えてよ。」とどんな地位に上がっても謙虚に学ぼうとする姿はすごいと思ったし、孔子の人柄と重なった。
人が尊敬する人格は今も昔も変わらないかもしれない。
📖まとめ
学生ぶりに論語に触れたが、大人の私たちにも指針となるすてきな考えがたくさん書いてあり、とても勉強になった。
どんなに年齢を重ねても知らないことはあるし、忘れてはいけない感情ってたくさんあるのかも。
たくさんの人に孔子の言葉を知ってほしいと思った。