今回紹介するのは、私が高校卒業前に出会った1冊。
こころの処方箋と聞くと悩みを持った方向けなのかなと思われがちだが、そんなことはない。
今健やかに生きてるあなたにも影響与える深い内容が書かれていた。
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Contents
📖こんな人におすすめ
心理学に興味がある方
考え、視野を広げたい方
人のためにできることがしたいと思っている方
📖『こころの処方箋』内容紹介
日本のユング派心理学の第一人者であり、臨床心理学者であるこの作品の著者・河合隼雄氏が「『こころ』の処方箋」という題で『新刊ニュース』に1988年2月号から1991年12月号まで連載したものに10章新たに書き加えたものを1冊の本にまとめたもの。
河合氏が今まで経験してきたことや患者さんとの対話で気づいたことを例にこころのあり方や道理について分かりやすく説いている。
1項目につき4ページで読みきれるので、気になったお題を選んで読み進められる。
📖『こころの処方箋』おすすめ項目
ここでは、私のお気に入りの項目を紹介しよう。
1.人の心などわかるはずもない
河合氏はよく臨床心理学を専門にしてると、他人の心がすぐわかるのではないかとよく言われるそうだが、反対のことを述べている。
人の心がいかにわからないかということを、確信を持って知っているところが、専門家の特徴である。
ちょうどこの本を手にした頃に国語の授業で“人は他人のために考えてることも自分視点であって相手視点ではないことを忘れてはいけない”ことを学んだところだったので、この話はとてもしっくりきた。
昔から今まで「相手のためにやってきたのに感謝されなかった」みたいなことを言う人に何人も出会ってきたが、自分がよいと思っているだけで相手がいいとは限らないことに気づいていないのではないかなって思ったりする。
私も人の気持ちを勝手に決めつけずに考えられるように気をつけていきたい。
35 強い者だけが感謝できる
あるカウンセリングの方が、河合氏に「努力されて自分は対してやっていない方からは感謝の言葉を言われるが、大変苦労してケアした方からは感謝の言葉はない、不思議だ」という話をされたそう。
私も謙虚に一生懸命頑張る人ほど感謝の気持ちを持っている人を見てきたので思わず納得してしまった。
こちらでは“適切な”感謝することがいかに大変であるかが書かれていて、私も適切な感謝ができているかと改めて日常を振り返るきっかけを作ってくれた気がする。
感謝できるって行為も当たり前にできることではないかもと思わされた。
26「耐える」だけが精神力ではない
河合氏は
日本人は勝利を得るためには、耐えや苦しみがなければならない、と決めこんでいる。
と語る。
そして人間の精神力に大事なこと、人として大事なことを教えてくれた。
私もつい、抱えて“耐えて”しまって、バランス崩して反省することが多い(いい加減やめないといけない)。
“耐える”などの偏った考えにならないようにしたいと思うときによく読んでいる項目だ。
📖まとめ
当たり前に思っていることを振り返る時間を作ることは必要かもしれない。
なぜならば人は偏った考え、柔軟さがなくなっていることに気づきにくい生き物だからと認識したからである。
自分を見直すときにこの作品は役に立つと思う。
あなたの人生に必要な言葉を見つけてみてはいかがだろうか。